あくまでアメリカの話で日本では関係ない
海外の映画やドラマのワンシーンで、警察から逃走する際に「隣の州に行けば警察は追ってこなくなる!」と言って必死に逃げているシーンは見たことがないでしょうか。
こういったシーンを見て、日本でも県境を越えれば白バイ隊員も追ってこれなくなる、と推測したくなるかもしれません。
実際のところ、アメリカなどの海外であればあり得ることですが、日本では関係ないことです。
日本では都道府県ごとに警察組織が設置されています。
したがって、原則当該都道府県内が管轄対象地域となっています。
一方で、管轄区域内の人々を保護するため等の目的であれば、管轄外でも権限を行使することができるのです。
実際に管轄区域内で発生した交通違反を、管轄外の地域で逮捕したという事例もあります。
管轄があるものの、警察同士・部署同士が連携し、犯人を追跡しています。
「県外に出れば捕まらない」「高速道路を下りれば追ってこない」等はうわさでしかありません。
他部署・他の警察署へ無線連絡等で応援を呼ぶ形で追跡が続くことでしょう。
交通取り締まりに関する知識は、安全な運転に活かすようにしましょう。
警察は証拠を押さえているので逃げるのはやめよう
無理な追跡により事故が発生することを防ぐために、一時的に追跡を辞めることはあるかもしれません。
しかし、後日ドライブレコーダーの映像・防犯カメラの映像などから犯人の特定が行われます。
結局逮捕される流れとなりますので、無理に逃げても無駄でしょう。
追跡に伴う事故の発生が発生していることも背景にあり、証拠採取・後日逮捕にも力を入れています。
実際に追跡を続ける場合でも、そう簡単に振り切れるものではありません。
警察はヘリコプターも所有しており、陸路だけでなく空からも追跡を行える体制となっています。
実際、ヘリコプターと地上の警察官が連携して逮捕した事例もあり、警察の追跡を侮ってはいけないのです。
また、無理に逃げようとすることでさらなる事故が発生する場合もあります。
周りだけでなく自身の安全のためにも、警察官に停止を求められれば直ちに安全な場所に停止して、警察官の指示に従うようにしましょう。
追跡を振り切ればそれだけで警察官からの印象は一層悪くなってしまいます。
なお、レンタカーで交通違反をして県境をまたいだ場合なども、契約者情報の照会などからしっかり特定されます。
例えばオービスが光った場合は、そのナンバープレートの情報が活用されています。
何事もなかったように車を返却したとしても、後日自宅に違反による行政処分通知所が届くことも。
放置していれば警察に出頭の催促がかかるうえ、出頭しなければ免許更新時に処分を受けることとなります。