オートレースのバイクについて

バイク

オートレースで使用されるバイクは、一見普通のバイクのように見えますが決定的な違いがあります。

オートレースのバイクにはブレーキがない

オートレースに使用されるバイクの最大の特徴はブレーキがありません。多数のバイクがひしめきあうオートレースで、ブレーキを使った減速は追突事故につながる原因になるため、最初からブレーキがないわけです。その分、エンジンブレーキは非常に強力になっています。減速はエンジンブレーキを使用し、時速10kmまで減速し足でバイクを停めるのです。

オートレースで使用されるバイクの排気量

排気量はAR600(600cc)とAR500(500cc)の2種類に分けられています。
600ccのAR600は1級車という区分で、2年目以降のオートレーサーが乗車します。500ccのAR500は2級車となり、養成所から1年目の新人が使用するエンジンです。
エンジンはスズキ製でセアと呼ばれています。セアとは「Super-Engine of Auto Race」の頭文字です。
エンジンの整備は各レーサーに任せられていますが、不正防止のため検査員同伴でないと整備できないことになっています。

計器類もない

オートレース場でしか走行しないため、計器類が搭載されておらず、ヘッドライトもレースに不要なものはすべて省かれています。これは軽量化のためです。
さらにエンジンをかけるキックペダルやセルモーターもなく、エンジンの始動は押しがけで行います。

ハンドルの高さが左右で違う

オートレースのハンドルは一般的なバイクと異なり、左ハンドルが高くなっています。その理由はオートレース場が左回りに統一されていて、コーナーリングを安定させるため左ハンドルが高くなっているわけです。この結果、コーナー時にハンドルと路面が水平になるようになっています。ハンドルの高さについてはオートレーサーの体格や身長によって調整されています。

その他の特徴

オートレースのバイクのギアは2段階しかありません。時速150kmで周回するレースで、ミッションを入れ替える余裕がないからです。タイヤも三角タイヤと呼ばれ断面が三角形になっています。これはコーナーリングを向上させるためのものです。

一般のバイクとはまったく異なるオートレースのバイク。選手ごとの整備力の差はありますが、基本的には同じ条件のため、操作テクニックが重要になってきます。
そのような技術や駆け引きがオートレースの楽しみです。

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